メディアアートで世界を面白がる
真鍋さんの作品からインスピレーションを得た、アートみたいなごちそう!
今回のケータリングを用意してくれたのは「フードデザイナーズネットワーク」。神奈川県藤沢市にある「食とものづくりスタジオ FERMENT」の運営や、「食」を切り口に地域の課題解決に取り組む活動を行っています。中山晴奈さんがディレクション、当日の料理は粠田かなこさんが担当。どれも、真鍋さんの作品をイメージしてつくったものだそうです。
料理を説明してくれたのは、粠田さん。
「暗い中に人が光をつけて踊っている作品がすごく印象的で。その光の色を、寒天で再現してみました。赤、青、黄の模様は、透明な寒天に少しずつシロップを流し込んでつくったものです」
「もうひとつ、ダンスの作品から感じたひらひらとした動きを、紙で表現しました。プラムと生ハム、チキンとナスのグリルのサンドイッチを薬包紙で包んでいます」
こちらは、ナッツとドライフルーツを混ぜたエネルギーバー。
「トレイルナッツ」という登山用の携帯食も。どちらも、ダンスといえば体が資本ということでメニューに加えたそうです。
ニンジンやジャガイモ、大根のピンチョスは、Perfumeのライブ映像からインスピレーションを得たものだそう。ピックは、「食とものづくりスタジオ FERMENT」のレーザーカッターでつくったオリジナル。
「取り皿も、FERMENTのレーザーカッターでつくりました。そちらにも注目して召し上がってくださいね」
色鮮やかなフードを手に、真鍋さんも参加者のみなさんの輪の中に。「こういう場での振る舞いに慣れていないので、ベストを尽くせなかったかもしれません。何かあればツイッターで話しかけてください(笑)」とのこと。
最後は、真鍋さんのこんなあいさつで締めくくられました。
「今日は、これからやろうとしていることも紹介できました。来年以降、山口情報芸術センター(YCAM)や、パリなどでも個展をするんですが、『あのとき言ってたことがこういう形になったんだ』って思ってもらえたらうれしいです。いつか『AERA』の表紙も飾れたらいいなと思っていますので(笑)、これからも頑張っていきます」
※本イベントで取材した内容は9月28日発売の『AERA』10月5日号に掲載されます