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新しいPOP UPのカタチ。「RAGTAG100」

2022.08.25


 

ルミネは、キュレーターやメディアなどヒト・モノ・コトをキュレーションした新たなPOP UP企画を開催します。
初回の今回は、トレンドカテゴリーである古着を軸に、ルミネが考える「ニューヴィンテージ」を提案。
ルミネ新宿 ルミネ2で9月に開催する「RAGTAG100」では、約30万点の古着の中からゲストセレクターであるスタイリスト濱本愛弓さんが100着をピックアップ!
濱本さんに、今回の企画についてインタビューしました。
※POP UPは終了しました。

“モード誌のスタイリングをしたい!” と東京へ

― 濱本さんはどのような経緯でスタイリストになったのでしょうか。

 私は最初、美容師になる為に美容学校に入ったのですが、自分に向いていないなと在学中に思ったんですよね(笑)。卒業してからファッションも好きだったので、アパレルの世界にと思い、当時自分が好きなブランドの[スライ]の販売員になりました。販売をしていくうちに、「スタイリングをする仕事をしたい」という気持ちが芽生えて、スタイリストになるためにどのようにしたら良いのかなど考えて行動しました。


― 販売員としては何年お仕事されていたのですか?

トータルで3年です。私は大阪出身でそれまで大阪を出るつもりもなかったのですが、「スタイリストになりたい。モード誌の仕事をしたい!」と思ったら、居ても立っても居られなくなって、販売員を辞めて東京に来ました。親もびっくり、でしたね(笑)。


― それで上京してすぐにスタイリストのアシスタントに?

いえ、アシスタントの仕事は過酷でお給料ももらえない世界だと思っていたので、3年間はアルバイトをしてお金を貯めました。その間はよく遊びにも行っていましたが、東京で人脈を広げたいという想いで街に繰り出していたので、結果的に知り合った方から師匠を紹介してもらいました。


― 自然と夢の方向に近づいていったわけですね。

私はすごく人のご縁に恵まれているというか、人の運がいい方だと思っているんです。そこから4年、アシスタントを務めて、30歳で独立しました。


― 実際に独立後は、お仕事として名だたるモード誌とお仕事をされるようになりました。

そうですね。ありがたいことに自分が夢見ていた雑誌でスタイリングや出演をさせていただく機会が増えて、より一層スタイリストという仕事をさせていただいていることに日々感謝しています。

“ 女性ならではの品の良さ” とは

― 濱本さんはスタイリングのお仕事のとき、どのようなことを大切にされていますか?

例えばストリートな企画でもヒールを履かせるとか、“ 女性ならではの品の良さ” は意識しています。肌を見せるスタイリングも好きですが、いやらしくなくヘルシーに見せられるようにしたりとか。ジュエリー使いもお褒めいただくことが多いので、自分の中では大切にしていますね。


― 濱本さん自身はどのようなブランドがお好きですか。

ずっと好きなのは[ドリス・ヴァン・ノッテン] です。あとは[プラダ]、最近だと[サンローラン]。私は[ドリス]の中でも装飾的なものが好きで、アーカイブはいつも探しています。オークションサイトにキーワード登録もしていて、すぐチェックできるようにしていたり(笑)。今日着ているのは今期(2022SS)の[ドリス]ですが、昔のものもよく探しています。


― [ドリス]愛が強めですね。[プラダ]や[サンローラン]はいかがですか?

[プラダ]はミウッチャ・プラダの世界観が好きです。常に時代の先を行っている感じも含め、女性デザイナーとしても尊敬する人です。[サンローラン]は3シーズン前あたりから好きになりました。ドレスのデザインも含め、女性を引き立ててくれるブランドですよね。

スタイリストの古着との向き合い方

― 濱本さんは服を買う時は新品と古着、どちらが多いですか?

どちらも同じくらい買いますし、そこにこだわりはないかもしれません。昔自分が買えなかったものを買えるのは自分の成長を感じられるので、アーカイブを買うことも好きです。RAGTAG にもお邪魔して、最近は[コム デ ギャルソン]などを買わせてもらっています。20代の頃の私には[ギャルソン]はどこかハードルが高かったのですが、歳を重ねても格好良く着こなさせてくれるんだなと思うようになって、30代になって着るようになりました。


― RAGTAGで買うこともあるんですね。

私はヴィンテージも普通に買いますし、“人が着たもの”とかは全然気にならないです。誰かのものだった服が自分のところに自分のところに来て、それを着こなせるのって素晴らしいことですよね。私の中にはいわゆる“流行” はなくて、昔のものでも今っぽくするのがスタイリストの仕事のひとつだと思うので、今回の「RAGTAG100」でも、私が好きな感じのものを中心にしたセレクトにしたいと思います。


― 来店される方に向けてアドバイスやメッセージはありますか?

よく「似合う服って何ですか?」と聞かれるのですが、私は自分が着たい服を着ていれば、だんだん服がその人を勝手に引き上げてくれるものだと思っています。だから今回の中から好きなものを見つけていただけたら嬉しいですね。
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POP UP SELECTED BY 濱本愛弓
期間 : 2022年9月1日(木)~9月14日(水)
開催店舗 : ルミネ新宿 ルミネ2 2Fイベントスペース

※POP UPは終了しました。

濱本 愛弓

1988年生まれ。大阪の美容学校を卒業後、アパレルブランドで販売職に。23歳でスタイリストを志して上京し、2014年からスタイリストの仙波レナに師事。2018年に独立後は、数々のモード誌を中心でスタイリングを手がけ、活動の幅を広げ続けている。
@ayumi6316
@stylist_ayumi_hamamoto

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