LUMINE MAGAZINE

日常にある小さな刺激。それをきちんと受け取るためには、心を外向きにひらくことが大切です。
赤や黄色に色づいた自然のなかで心が動く瞬間を描いた、2024年秋を彩るルミネの広告ができました。

大きな出来事があったわけではないけれど、ちょっと気分転換がしたくて散歩に出かけた秋の日。なにか新しいことをやってみようと、川面に釣り糸を垂らしてみた……そんなワンシーンが切り取られた今回のビジュアルのテーマは、「New Points of View -新しい視点に出会う」です。

外から受ける刺激を楽しむ姿勢は、心と身体にとってとてもヘルシーなことです。自分の殻に閉じこもらず、風通しの良い状態でいると、おのずと新しい出会いがおとずれるもの。小さな驚きがもたらすいままでの自分になかった視点は、毎日をアップデートさせる手がかりとなります。
「これまでのルールにとらわれずに新しい人や場所、モノ、コトと触れ合って、自分の世界を広げていこう」「心を動かす刺激を怖がらずに、この秋冬を進んでいこう」。そんなメッセージが込められています。

添えられたコピーは「今日、自分と仲直りできたなら。」。大人になると、自分のことを後回しにしてしまうことも多くあります。そんななかでも、ひと呼吸置いて自身に向き合い、たとえばあまり好きになれない一面も認めてあげること。それが自分と“仲直り”をして、さらには新しい視点を得ることにつながるのではないでしょうか。

春と夏のシーズンビジュアルに続き、モデルは女優・野内まるさんが務めました。ニュージーランドの自然あふれる街、クイーンズタウンで行われた撮影では、濃霧が発生したために急きょ撮影場所を探し直すというハプニングもありましたが、チーム一丸となって乗り越えられたのだそう。現地はとても寒かったそうですが、それを感じさせない、どこかほっこりと温かいビジュアルに仕上がっています。

人生の主役は、いつだって自分。完璧ではない自分も受け入れて、自分の一番の味方は自分だと感じることができたら、新しい季節をより前向きに楽しめそうです。


COMMENT
尾形真理子さん／クリエイティブディレクター、コピーライター

人間の視界全体を100％とすると、
しっかり見ることができているのは3％程度だといいます。
周辺の97％は、ぼんやりした世界が広がっていて、
視点を移動しながら目前を把握していくのだそうです。
「新しい視点を」と気構えるとなにやら難しそうですが、
いつもより10cm高く、10cm先まで、いつもとは違う場所に目を向けてみる。
視点の動かし方を変えるだけで、今日の景色は少しずつ変わっていく。
そこには、気づかなかった自分の魅力も隠れているような気がします。


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Creative Director/Copywriter：Mariko Ogata
Art Director/Designer：Ken Okamuro
Photographer：Masahiro Shoda（＠shoda_masahiro_）
Cast：Maru Nouchi（＠maru_nouchi）
Stylist：Kie Fujii（@_kie_fujii_）
Hair/Make up：Megan Maxwell
Coordinator：Tony Fry
Producer/Director：Takashi Aso


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