SUSTAINABLE
サトウキビや貝殻を素材に環境配慮も 「ダイアナ」の靴がますます進化中
2023.06.13
1948年、東京・銀座に輸入婦人靴専門店として開業した「ダイアナ」。60年代には美智子妃殿下(当時)に靴を納めたことでも知られています。エレガントなデザインと高い機能性を兼ね備えたブランドというイメージですが、実はアフターケアも万全。近年は環境に配慮した素材や仕立てを取り入れるなど、私たちの足はもちろん、地球にもやさしいアイテムを数多く生み出しています。
ちょっとした履きづらさは店舗にて無償で調整
靴は毎日のファッションに欠かせないアイテム。だからこそ、センスがよくて手持ちの服に合わせやすく、それでいて、足が痛くならないものを選びたい。とはいえ、条件をすべて満たした「本当に使える靴」は、そう簡単には見つからないのが現実。やっとお気に入りの一足に巡り合えたとしても、使用頻度が高い分、メンテナンスを繰り返したところで、買った当時の最高の状態をキープするのはなかなか難しいという問題がつきまとう。
そんな私たちの悩みに寄り添ってくれるのが、レディースの靴とバッグのブランド「ダイアナ」。「気に入った靴を長く愛用し続けてほしい」との思いから、購入した靴の修理や調整といったアフターケアにきめ細やかに対応している。
「ひとつのものを長く使うというのはダイアナの社風でもあり、お客さまに靴をお届けしてからのフォローもきっちり行いたいと考えています」(プレス担当・齋藤綾乃さん)
例えば、お店で買ったときはピッタリだと感じた靴を実際に履き始めたら、靴擦れなどのトラブルが出てきて、結局履かなくなってしまった、という経験は誰しもあるだろう。ダイアナの場合、その靴を最寄りの店舗に持参してスタッフに相談すると、トラブルの原因を突き止めて、調整してくれる。もちろん、ダイアナで購入したアイテムに限るが、無料で対応してくれるのはうれしい。
そんな私たちの悩みに寄り添ってくれるのが、レディースの靴とバッグのブランド「ダイアナ」。「気に入った靴を長く愛用し続けてほしい」との思いから、購入した靴の修理や調整といったアフターケアにきめ細やかに対応している。
「ひとつのものを長く使うというのはダイアナの社風でもあり、お客さまに靴をお届けしてからのフォローもきっちり行いたいと考えています」(プレス担当・齋藤綾乃さん)
例えば、お店で買ったときはピッタリだと感じた靴を実際に履き始めたら、靴擦れなどのトラブルが出てきて、結局履かなくなってしまった、という経験は誰しもあるだろう。ダイアナの場合、その靴を最寄りの店舗に持参してスタッフに相談すると、トラブルの原因を突き止めて、調整してくれる。もちろん、ダイアナで購入したアイテムに限るが、無料で対応してくれるのはうれしい。
ダイアナ株式会社 プロモーション企画部 プレス担当の齋藤綾乃さん
購入時の状態まで限りなく近づけてくれる修理サービス
また、ヒールやリフト(=ヒールの接地面に付いているゴムなどでできたパーツ)、中敷き、本底(=靴底の接地面)の修理も有償で行っている。ダイアナの修理工場が担当し、いずれも基本的には純正パーツを用いて直してくれる。
「創業以来、靴の生産の90%は日本国内で行い、資材も国内の問屋から購入しています。工場で靴を生産したあとも、革などのパーツはある程度保管しておいて、修理のオーダーに応えられるようにしています」
一般の靴修理店に依頼した場合、似たような色や質感のパーツを当て込むしかないので、その靴の元の姿とはニュアンスが異なる仕上がりになることもあるが、ダイアナに依頼すれば、その靴の本来の美しさと履きやすさが蘇るというわけだ。
「かつては大量生産・大量消費・大量廃棄が当たり前の時代でしたが、ダイアナはその頃から、本当に必要なものを大切に使うという価値観をもっていました。購入してくださった際にスタッフがお手入れの方法をお伝えするのも、そんな考え方から。靴を修理して長く履いていただけるように私たちがサポートすることは、限りある資源を有効活用し、また、捨てられてしまう靴を減らすことにつながります。モノを生み出すシューズブランドとして、お客さまにも環境にも責任を果たしていきたいと思っています」
「創業以来、靴の生産の90%は日本国内で行い、資材も国内の問屋から購入しています。工場で靴を生産したあとも、革などのパーツはある程度保管しておいて、修理のオーダーに応えられるようにしています」
一般の靴修理店に依頼した場合、似たような色や質感のパーツを当て込むしかないので、その靴の元の姿とはニュアンスが異なる仕上がりになることもあるが、ダイアナに依頼すれば、その靴の本来の美しさと履きやすさが蘇るというわけだ。
「かつては大量生産・大量消費・大量廃棄が当たり前の時代でしたが、ダイアナはその頃から、本当に必要なものを大切に使うという価値観をもっていました。購入してくださった際にスタッフがお手入れの方法をお伝えするのも、そんな考え方から。靴を修理して長く履いていただけるように私たちがサポートすることは、限りある資源を有効活用し、また、捨てられてしまう靴を減らすことにつながります。モノを生み出すシューズブランドとして、お客さまにも環境にも責任を果たしていきたいと思っています」
「F by WELL FIT」シリーズのニットコレクション。ビットを金属の代わりに刺繍で表現しているあたりにも、環境配慮に対するこだわりが感じられる
軽くてしなやかで環境にやさしい、三拍子揃ったシリーズ
近年はデザインと機能性、アフターケアという要素に、さらにエコという魅力を加えた製品開発にも積極的に取り組んでいるそう。そのひとつが、2021年に誕生した「F by WELL FIT」というシリーズ。環境に配慮した素材を用いたシリーズで、例えば、「ニットコレクション」はペットボトルやプラスチックを再生した糸を使用。中敷きの生地や一部のヒールにも再生素材が使われている。
「独自の製法で作られていて、足を入れてみると驚くほどに軽くてしなやか。環境への配慮を含め、さまざまな面で日常を心地よく過ごせるコレクションに仕上がっています」
こちらのコレクションの靴箱は、再生材を使用。靴の包装は紙ではなく再生材を使用した不織布製のポーチにすることで、紙ゴミを減らすことにも寄与している。
「独自の製法で作られていて、足を入れてみると驚くほどに軽くてしなやか。環境への配慮を含め、さまざまな面で日常を心地よく過ごせるコレクションに仕上がっています」
こちらのコレクションの靴箱は、再生材を使用。靴の包装は紙ではなく再生材を使用した不織布製のポーチにすることで、紙ゴミを減らすことにも寄与している。
ダイアナは全国に85店舗を展開(2023年5月現在)。こちらはダイアナ 原宿店の「F by WELL FIT」コーナー
靴を捨てる罪悪感を減らしてくれるキャンペーンも
さらに、2022年にスタートした「エコフレンドリーシリーズ」は、靴のアッパー(=靴底を除いた上の部分)、裏材(=アッパーの裏側)、中敷き、本底の4つの部分すべてに環境に配慮した素材を用いたシリーズ。特に人気があるのが、定番のバレエシューズをエコフレンドリーに昇華したもの。アッパーには、本来であれば廃棄する植物で美しく染めたオーガニックコットンを使用。裏材と中敷きは、ホタテの貝殻からできた地球にやさしい合成皮革素材。本底にはサトウキビ由来の天然ゴムという再生可能な素材を用いている。
また、同じく2022年に始めた「リサイクルキャンペーン」(第3弾まで実施。現在は終了)も高い反響を得ている取り組みのひとつ。キャンペーン期間中、不要になったダイアナのオリジナルブランドの靴やバッグを該当の店舗に持参すると、1,000円分のクーポンと引き換えてくれる。回収したアイテムは、焼却時に発生する熱エネルギーを再利用できるサーマルリサイクル方式で処分される、という仕組み。
「『靴って普通に捨てていいの?』『大切に履いた靴を処分するのは罪悪感がある』といったお客さまの思いをお預かりして、人にも環境にもやさしいかたちでリサイクルできたら。今のところ期間限定、店舗限定ではありますが、いずれは全国に広げていきたいと考えています」
「気に入った靴を長く愛用し続けてほしい」という思いから始まった、ダイアナのサステナブルな取り組みの数々。私たちもあらためて、「モノを大切にする」ということに立ち返ってみたい。
また、同じく2022年に始めた「リサイクルキャンペーン」(第3弾まで実施。現在は終了)も高い反響を得ている取り組みのひとつ。キャンペーン期間中、不要になったダイアナのオリジナルブランドの靴やバッグを該当の店舗に持参すると、1,000円分のクーポンと引き換えてくれる。回収したアイテムは、焼却時に発生する熱エネルギーを再利用できるサーマルリサイクル方式で処分される、という仕組み。
「『靴って普通に捨てていいの?』『大切に履いた靴を処分するのは罪悪感がある』といったお客さまの思いをお預かりして、人にも環境にもやさしいかたちでリサイクルできたら。今のところ期間限定、店舗限定ではありますが、いずれは全国に広げていきたいと考えています」
「気に入った靴を長く愛用し続けてほしい」という思いから始まった、ダイアナのサステナブルな取り組みの数々。私たちもあらためて、「モノを大切にする」ということに立ち返ってみたい。
「エコフレンドリーシリーズ」のバレエシューズ。いずれも植物由来の染料を用いている。染料は左からブルーベリー、キンモクセイ、カーネーション
■ダイアナ
https://www.dianashoes.com/
>> ルミネ・ニュウマンのショップはこちら
※本記事は2023年6月13日に『telling,』に掲載された記事を再編集しております。
※情報は記事公開時点のもので、変更になることがございます。
Text: Kaori Shimura, Photograph: Saki Yagi, Edit: Sayuri Kobayashi
https://www.dianashoes.com/
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※本記事は2023年6月13日に『telling,』に掲載された記事を再編集しております。
※情報は記事公開時点のもので、変更になることがございます。
Text: Kaori Shimura, Photograph: Saki Yagi, Edit: Sayuri Kobayashi