日常を自分らしく楽しむ
講師:高山都(モデル・女優)
『高山都の美 食 姿 「したたかに」「自分らしく」過ごすコツ。』が出版され、アップサイクルなライフスタイルが注目を集めているモデル、女優の高山都さんに、 20代後半から30代にかけてやってみてよかった「毎日できるちょっとしたこと」をご紹介いただきます。新緑の気持ちいいこの季節に、いつもの毎日を見直してみたり、毎日できるちょっとしたコトをはじめることで、日常を楽しくするヒントを探してみませんか。
書籍『高山都の美 食 姿 「したたかに」「自分らしく」過ごすコツ。』(双葉社)には、ビューティーモデルとして活躍する高山都さんが、20代から30代にかけて試してきたことのうち、やってよかった「毎日できる小さな工夫」が紹介されています。4月25日、「日常を自分らしく楽しむ」というテーマでCLASS ROOMの講義に出演する高山さん。ご自身はどんな風に日常を過ごしているのでしょう? 高山さんの大好きな駒沢公園を散歩しながら、日常に溢れる小さな変化にハッピーを感じるヒントについて話してもらいました。
この時期の駒沢公園は桜がすごくダイナミックに咲くし、木が芽吹く生命力に溢れていて、公園がどんどん大きくなっていくから、楽しいんですよ。親子は春休みで楽しそうだし、近くにある大学の新入生たちはフレッシュで、人を見ていても四季を感じられるんです。だから、走ったり、散歩をしたりするだけでも、すごく楽しい。
季節によって、空の色も変わります。春は柔らかいし、夏はコントラストがはっきりする。秋は濃くって、冬はちょっとスモーキー。今日、通っているところも季節や時間によって見え方が変わって、「そろそろ秋だなぁ」ってセンチメンタルになったり、「もうすぐ春だ!」ってワクワクしたり。季節を感じるのって、幸せです。
そんな小さな変化に気づいていたいなと思っていて。たとえば、カフェで冷たい飲み物を頼めるようになってきたら、暖かくなってきたんだなぁって嬉しくなったりする。そういう変化がすごく楽しい。ランチに春野菜が出てきたり、スーパーマーケットに並ぶ果物や野菜が変わったりするのを見ていても、幸せだなって思えるんです。
母が四季の行事を大事にする人だったんですよ。うちは、お金持ちというわけではなかったんですけど、ふたり娘のために、ひな祭りなら「ひな御膳」、七夕なら「七夕セット」みたいな料理をちゃんとつくってくれて。家で母がつくるささやかなテーブルに、毎年触れてきたから、季節の変わり目や旬にちゃんと喜びを見つけることができているのかな。
そういうイベントやお祭りをしなくても、毎日にちゃんと変化ってあるんですよね。もしも、朝起きて会社に行く日常だったとしても、どう楽しむか。今年の目標は、「ルーティーンを楽しむ」なんですけど、わたし、ルーティーンがすごく好きなんです。当たり前のことを続けるって、できそうでできないし、それを大事にするとイレギュラーなことも楽しめてきます。
小さな変化に気づくことって、当たり前にしていることを流れ作業にしないことっていうか。たとえば、毎日自炊しているならその毎回を楽しむようにする。自分用の朝ごはんってささっと簡単に済ませることができるけど、その時間をどう楽しむか。目にも楽しい、栄養もある、食べて美味しい。そういうことを意識すると、朝ごはんをつくることに使った30分が、わたしを幸せにしてくれているなって感じられるんです。
いつも「翌朝に何ができるかな」って時間配分を考えてから寝ています。「この集合時間だったら、明日は走れるし、ごはんもつくれるな」って。それって、自分が楽しむための計画。楽しいことをするための理由づけなんです。そういう風にルーティーンを大事にすることは、30代になって、物事を発信したり、本を書いたりするなかで、特に意識するようになりました。
みんなに迷いのない答えを伝えたいから、努力をしたり、準備をしたり、行動をするようになって。わたしは大してすごいことをやっているわけではなくて。でも、30代手前でちょっと方向転換したんですね。それがすごく良くって、同世代や年下の人にも、先輩が後輩に向けて付箋でメモを残すみたいに、そういう経験してきたことを伝えるような本を書きました。
人生をちょっと先に進んでいる先輩として、失敗もすごいしてきたから、「ねーねー、これがよかったからやってみなよ」とか、「これはやめておいたほうがいいよー」とか、本にそういう気持ちを込めています。わたしは35歳ですけど、女性にとって、30代って節目ですよね。20代はどんな仕事をしていても、可愛いとか、若いとか、フレッシュとかで許されることがたくさんありませんでしたか?
『高山都の美 食 姿 「したたかに」「自分らしく」過ごすコツ。』が出版され、アップサイクルなライフスタイルが注目を集めているモデル、女優の高山都さんに、 20代後半から30代にかけてやってみてよかった「毎日できるちょっとしたこと」をご紹介いただきます。新緑の気持ちいいこの季節に、いつもの毎日を見直してみたり、毎日できるちょっとしたコトをはじめることで、日常を楽しくするヒントを探してみませんか。
1982年生まれ。ビューティモデル、女優など幅広く活動。趣味は料理、マラソン。「#みやれゴハン」として料理や器などを毎日紹介するインスタグラムが人気。趣味のマラソンでは2016横浜マラソンで3時間41分の記録を持っている。自身の著書に『高山都の美・食・姿「したたかに」「自分らしく」過ごすコツ。』がある。